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Truffes de Chambéry ;トリュフ・ドゥ・シャンベリー その2

◎さて、肝心の「トリュフ誕生について」のお話は、と言うと…。

*取材時、Pâtisserie Martialのコラン氏が教えてくださったのはこのようなお話でした。
カフェで飲み物を飲みながら時間を過ごすのが好きなパティシエのDufour ;デュフー氏。
1896年ノエル繁忙期のある夜、彼の妻が『明後日のチョコレートの大量注文品を作らなくちゃいけない』
ことを伝えた。この忙しい時期の大量注文に応える為、彼は生クリームとチョコレートを混ぜてボール状に丸め
カカオをまぶすアイディアを思いついた。このようにしてトリュフは誕生した。


*観光局ではこんな感じ。
シャンベリーのコンフィズール、ルイ・デュフーは、アクシデントから(それはノエル時期の忙しさが
原因であったのであるが)、1896年このボンボンを考案し、『Truffes de Chambéry』と名付けた。
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↑ Pâtisserie Martial のTruffes de Chambéry

この当時の現地情報ではいずれも1896年でしたが、後に1895年と書かれたものも目にするように
なりました。
そして現在、ネットで検索すると後者の方が多く見られるようです。
とは言え、別の情報をコピーしただけと思われるものが殆どで、たとえ情報ソースの出ているものでも
その文書が削除されていたりと、はっきりとした古文書等で確認できるものは見つからず
どちらが正しいのか?確かめることは出来ず、とても気になっていました。


シャンベリー観光局のプレス用資料では、現在「1895年」と明記されていますので
観光局にその情報ソースについて問い合わせてみることに・・・。
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↑ こちらがそのプレス資料の該当部分

すると、次のような返事が届きました。
これは『Syndicat des Pâtissiers de Savoie(サヴォアのパティシエ組合) 』の情報に
よるものです。

*返事に添付されてきた資料によれば
1895年12月28日。ショコラティエのLouis Dufour ;ルイ・デュフー氏は 店頭にもう商品が無くなって
しまっていることに気付きました。この時期、多くのお客が来てくれると言うのに…。そこで彼は思いついて
チョコに生クリームを混ぜて小さく丸め、ココアパウダーをまぶしたボンボンを作りました。


そして1896年にこのボンボンは「Truffes de Chambéry ;トリュフ・ドゥ・シャンベリー」と名付けられたのだと言います。

なるほど「作られたのは1895年で、トリュフと名付けられたのは1896年だった」と言う訳だったのですね^^

お店がどこにあったのかも気になっていましたが、頂いた資料の中に「初めPlace de l’Hôtel de Ville にあり、その後rue d’Italieに移転した」と書かれていて、ちょっとスッキリ。

結局まだ「パティシエ組合」の資料を元にしたことが分かっただけで、
このパティシエ組合が「どのような古文書を元にしたのか?」までは分かってい無いのですよね・・・。


そこで個人的にトリュフについて探してやっと見つけられた文書は、20世紀初頭の雑誌等に掲載されている
広告でした。
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↑ Revue illustrée 1904/11/15号と1905/06/01号に掲載されている広告

Truffes de Chambéry の他、L.Dufourの名前とinventeur(発明者)の文字が入っており、
この頃パリでは既に委託販売される程人気があったことが分かります。

実際すぐに「Truffes de Chambéry」の他に「Truffes des Alpes de Savoie 」や「Truffettes des Alpes」という名前のものが現れ始め、マルセイユ近くのショコラトリーで、スペシャリテとして「Truffes Chantilly」と言う名前のトリュフを販売していたりと、その製造はシャンベリー以外へも広がっていたことが分かりました。
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↑ 左下に「Truffes des Alpes de Savoie 」と「Truffes de Chambéry」の文字が見えます。
たまたま見つけたページの為どんな冊子かは不明。1913/12/20にアヌシーで発行された週刊誌と思われれる。

そして最近手に入れたSyndicats d’initiative de la Savoie(サヴォア観光局)が発行していた季刊誌
「La Savoie Pittoresque ;サヴォア・ピトレスク(no21, 1902年)」の中にもL.Dufourの広告を発見!
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地元紙なので、こちらにはシャンベリーのお店の住所が掲載されていました。
5 rue Favreは地図で見るとHôtel de Villeの近く。
1902年の段階では、まだ移転前だったことが分かります。
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↑ 「サヴォア・ピトレスク」に掲載されていたL.Dufourの広告

地元の乳製品とチョコレートで作られたルイ・デュフーさんのトリュフ、
実際にはどんなものだったのでしょう。
美しい箱に詰められていたようですが、その箱はどこかに残っていたりしないでしょうか。
資料的には未だ不十分なので、これからも探求を続ける必要がありますね。



その3へ続く。最後は「イギリスとの関係、そしてルセット」について・・・。



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by le_cacaoyer | 2013-09-24 19:57 | 22Rhône-Alpes
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